ツーステップの中古車

何年も前の話ですが一時期広電もツーステップの中古車を導入し続けていた時期がありました。その頃の多くの車はすでに引退済みですがその最後のグループがほんの僅かながら残っています。なお、これらの車はブラックバスや純製の新車による置き換えの第一候補のためいつ引退してもおかしくないのでご注意ください。

広電バスの中古バスといえば真っ先に思い浮かべる方も多いと思われるのがこの宇野自動車から移籍したエアロスターM(通称宇野エアロ)ではないでしょうか。市内・郊外問わず投入されその数はなんと21台！！長年多くの路線で活躍してきましたがブラックバスによる置き換え対象の第一候補となってしまい市内は2012年中に全滅、郊外も山田・薬師が丘に1台ずつ計2台が残るのみとなりました。この宇野エアロの特徴はやはりシートとリアではないでしょうか。大きな手入れもされていないので宇野時代の面影をよく残しています。後方幕は使われたり白幕固定だったり埋められたりとバリエーションが豊かでした。

広島エリアに導入されたエアロMには大量の宇野エアロに加え1台のみ京王バスから来たエアロMが山田・美鈴が丘線で活躍していました。京王時代の名残からか系統幕が分離していたので郊外線の車では異彩を放っていました。このバスは後にPASPYを取り付けたのですが2009～10年ごろに引退しました。

もう一種広電の移籍車として有名だったのはおそらく三菱エアロスターKではないでしょうか。川崎市交からは10台が移籍し市内各線で計7台、南課山田・美鈴が丘で3台働いていましたが年が年なためブラックバス登場前の2009年末にはすでに郊外線からは全車引退し、2012年には市内線も仁保に残っていた【・123】を残すのみとなっていました。エアロKで唯一100周年エプロンをつけたこの車も仁保に入ったブラックバスによって追い出され、広電から中古のエアロKが姿を消しました。

こちらは神奈川中央交通から移籍したエアロKです。郊外線の山田・熊野・四季が丘に2台ずつ配属されましたが側面幕の小ささなどが災いして早々に予備車にされてしまったようで川崎市交車よりも一足早く全車引退しました。。

京王バスから2台導入されたブルーリボンHT。郊外線に導入されたエアロMと違いこちらは系統幕もしっかりフル活用しています。ずいぶん特異な外観でしたが新車投入で2008年に引退しています。

京王バスからはさらにもう一台ブルーリボンHTが移籍しましたがこれだともう純製車とそっくりすぎて正面からだと違いが見つけにくいですね。側面窓のサッシの色あたりが判別のポイントだったのでしょうか？PASPYも取り付け2009～10年ごろまで活躍したようです。

2014年3月まで呉エリアの焼山課に所属していた京急バスから移籍のエアロMはその特異な外観から何かとネタにされていましたが広島エリアの中古車で一番の変わり者といえばやはりこの車でしょう。京王バスから移籍されたツーステップのブルーリボンHUなんですがご覧のとおり最大の特徴として観光マスクを纏っていました。吉田出張所に所属し高速経由便や間合いの一般道経由で活躍していましたが2009年末に残念ながら廃車となっています。なお、後継には普通の一般ボディのブルーリボンが充てられたので毎週土曜日の午後に山陽・広島・中国道で旧型のブルーリボンが爆走する姿が見られます。

こちらはトップドア車の番外編。クレアラインで活躍していた元広電観光のバスの中には1台遠州鉄道から移籍したバスがいました。遠州鉄道から広電観光、広電バスと渡り歩いてきたのですが比較的高齢だったため登録ナンバーの割には引退は早く2007～08年にはすでに引退していた模様です。

この他にも川崎鶴見臨港バスからブルーリボンHTが、東京都交通局からレインボーRJ(一つ目タイプ)が、さらに子会社のボンバスからレインボー7Wが移籍されていますが残念ながら私は一枚も持ち合わせていないのでもし写真を持っていて尚且つ当サイトに寄贈してもいいという方がいましたらご連絡ください。当サイトは多くの皆様に支えられて運営しております。写真や情報を提供してくださる皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。